追い切りを行うアルマワイオリ。アーリントンＣで重賞初Ｖを狙う（写真：サンケイスポーツ）

　関西圏は今週から阪神開催がスタート。開幕週から土日に重賞が組まれている。初日のメーンは３歳馬のＧＩＩＩ、第２４回アーリントンカップ（芝１６００メートル）だ。昨年はミッキーアイルが勝ち、続くＮＨＫマイルＣを制覇。２０１３年の優勝馬コパノリチャードは昨年の高松宮記念を制し、１２年に勝ったジャスタウェイはその後、天皇賞・秋、ドバイデューティフリー、安田記念を制覇し、世界Ｎｏ．１のレーティングを獲得した。このレースへの注目度は一気に高まっている。

　実績最上位はアルマワイオリ（栗東・西浦勝一厩舎、牡）だ。前走の朝日杯フューチュリティＳは、１４番人気の低評価ながら後方から馬群を割って脚を伸ばし、勝ったダノンプラチナ３／４馬身差の２着と好走した。折り合いが鍵のタイプだけに速い流れになることが条件だが、祖母が２歳女王スエヒロジョウオーという血統背景も魅力。前走と同じ阪神マイルが舞台なら、引き続き好勝負が期待できる。

　その朝日杯ＦＳで４着だったネオルミエール（美浦・藤沢和雄厩舎、牡）は、母がオークス馬シルクプリマドンナで、半兄にＮＨＫマイルＣ３着のフラムドグロワール（父ダイワメジャー）がいる良血。ここまで３戦すべてマイル戦に出走し、２走前には新設重賞のいちょうＳで２着に食い込んだ。前走は出遅れが響いただけに、スムーズなら逆転も可能だろう。

　ナヴィオン（栗東・橋口弘次郎厩舎、牡）は朝日杯こそ１１着に敗れたが、３走前のデイリー杯２歳Ｓ、前走のシンザン記念でともに３着。特に前走は最後方からメンバー最速の上がり（３ハロン３３秒２）をマークして、勝ち馬（グァンチャーレ）とタイム差なしの好内容だった。重賞に４回出走しているのはメンバー最多で、豊富な経験は強みになる。岩田康誠騎手との新コンビも魅力だ。

　ナリタスターワン（栗東・高橋亮厩舎、牡）は、東京芝１４００メートルでデビュー戦を飾ると、それ以来３カ月ぶりだった前走の白梅賞も２番手から抜け出して快勝。高橋亮調教師＆福永祐一騎手の競馬学校同期コンビが、無敗のタイトル奪取を狙う。

　ナイトフォックス（美浦・大竹正博厩舎、牡）は未勝利戦、ジュニアＣと中山マイルで連勝中。関西圏への輸送は初めてだが、レースセンスが良く、初コースにも対応できそうだ。主戦・北村宏司騎手の騎乗停止は誤算だが、続々と活躍馬を送り出している注目の大竹厩舎という点からも目が離せない。

　ジュニアＣで２着だったエイムハイ（栗東・安田隆行厩舎、牡）や、同３着のヤングマンパワー（美浦・手塚貴久厩舎、牡）、中京の新馬戦を７馬身差で圧勝したマテンロウハピネス（栗東・昆貢厩舎、牡）なども、１勝馬ながら能力は高い。注目の出世レースだけに、激戦が期待できそうだ。