今週の札幌メインは豪華メンバー集結の「第52回札幌記念」。14年オークス馬のヌーヴォレコルトが完全復活を狙う。今年2戦は不本意な結果に終わったが、シェイプアップして反撃ムード。秋に予定している米G1・BCフィリー&メアターフ(11月5日、サンタアニタパーク)に向け“モーリス斬り”で弾みをつけるつもりだ。
北の大地でヌーヴォレコルトが本来の姿を取り戻しつつある。札幌は初めてだが、2度の香港遠征も経験している女傑にとっては慣れたもの。小原助手は「環境の変化に強くて、どこに行っても初日に物見をする程度。涼しいし、状態はいい」と頼もしげに愛馬を見やった。
5歳を迎えた今年2戦はともに6着。フケ(発情)の兆候もあって調整が難しく大阪杯はデビュー以来最高の456キロ、続くクイーンエリザベス2世Cはさらに6キロ増の462キロでの出走だった。今回は14日で452キロ。小原助手は「スッキリした体に戻ってきた。春はゴツくなっていたが、元々きゃしゃな感じで走っていた馬ですからね」と変化を口にする。結果が出ていた頃の体に戻れば、これまでの実績が黙っていない。
14年のオークス馬。昨年中山記念ではロゴタイプ、イスラボニータと牡のG1馬を撃破した。以後は勝ち星から遠ざかっているが、2着が続いた昨秋3戦の勝ち馬はショウナンパンドラ、マリアライト、エイシンヒカリとその後にG1勝ちを重ねた強豪。例年なら断然の主役に推されておかしくない。「相手(モーリス)はちょっと強過ぎますけどね。まだまだ終わっていないぞというところを見せてほしい」。小原助手は控えめな口ぶりの中にも意地をにじませた。
秋にはBCフィリー&メアターフに挑戦予定。芝の質が似ているということもあり、洋芝が舞台の札幌記念を前哨戦に選んだ。小原助手は「力のいる馬場は大丈夫。むしろ極端に速い馬場よりいい」と適性に手応えを示した。胸を張って大舞台へ。打倒モーリスの一番手は、やはりこの馬をおいて他にいない。
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