※ 広告が含みます。
※ 過去10年の1番人気と結果です
川田将雅騎手
20年
デアリングタクト(1着)
川田将雅騎手
ビッシュ(10着)
ミッキークイーン(1着)
岩田康誠騎手
秋華賞の無料予想が期待できる
競馬情報会社NEOS
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 | 複勝 |
ディープインパクト | 28- 26- 20-108/182 | 15.40% | 40.70% | 49 | 64 |
ハーツクライ | 14- 10- 9- 91/124 | 11.30% | 26.60% | 70 | 53 |
ルーラーシップ | 7- 9- 8- 52/ 76 | 9.20% | 31.60% | 46 | 68 |
ダイワメジャー | 4- 3- 3- 17/ 27 | 14.80% | 37.00% | 55 | 69 |
ジャスタウェイ | 4- 2- 2- 10/ 18 | 22.20% | 44.40% | 391 | 121 |
ブラックタイド | 3- 8- 5- 35/ 51 | 5.90% | 31.40% | 60 | 163 |
ヴィクトワールピサ | 2- 8- 5- 32/ 47 | 4.30% | 31.90% | 19 | 68 |
ロードカナロア | 2- 3- 1- 15/ 21 | 9.50% | 28.60% | 22 | 37 |
バゴ | 2- 1- 2- 18/ 23 | 8.70% | 21.70% | 111 | 150 |
オルフェーヴル | 1- 7- 7- 42/ 57 | 1.80% | 26.30% | 3 | 147 |
クロフネ | 1- 1- 2- 18/ 22 | 4.50% | 18.20% | 98 | 77 |
騎手 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝 | 複勝 |
ルメール | 15-13- 5-20/53 | 28.30% | 62.30% | 74 | 77 |
川田将雅 | 14-13-11-40/78 | 17.90% | 48.70% | 80 | 83 |
M.デム | 13-10-10-32/65 | 20.00% | 50.80% | 65 | 78 |
福永祐一 | 11- 7- 7-30/55 | 20.00% | 45.50% | 136 | 83 |
武豊 | 10-10-10-36/66 | 15.20% | 45.50% | 50 | 80 |
浜中俊 | 8- 8- 4-46/66 | 12.10% | 30.30% | 82 | 66 |
和田竜二 | 8- 4- 7-70/89 | 9.00% | 21.30% | 65 | 79 |
幸英明 | 7- 5- 4-68/84 | 8.30% | 19.00% | 156 | 59 |
池添謙一 | 4- 8- 8-45/65 | 6.20% | 30.80% | 106 | 69 |
藤岡康太 | 4- 3- 7-41/55 | 7.30% | 25.50% | 45 | 67 |
北村友一 | 3- 6- 6-31/46 | 6.50% | 32.60% | 32 | 93 |
藤岡佑介 | 3- 4- 3-31/41 | 7.30% | 24.40% | 634 | 150 |
松山弘平 | 1- 5- 2-76/84 | 1.20% | 9.50% | 2 | 25 |
シュタル | 1- 1- 2- 4/ 8 | 12.50% | 50.00% | 42 | 143 |
三浦皇成 | 1- 0- 1- 4/ 6 | 16.70% | 33.30% | 28 | 18 |
戸崎圭太 | 0- 2- 0-14/16 | 0.00% | 12.50% | 0 | 26 |
津村明秀 | 0- 1- 0- 1/ 2 | 0.00% | 50.00% | 0 | 200 |
横山典弘 | 0- 0- 0-11/11 | 0.00% | 0.00% | 0 | 0 |
牝馬3冠を目指すアーモンドアイ(牝3・美浦・国枝栄)に騎乗するクリストフ・ルメール騎手と、管理する国枝栄調教師の共同記者会見が行われた。【JRA】ラッキーライラック松永幹師「舞台は最高。スタートを決めて欲しい」/秋華賞共同会見
■ルメール騎手
(今朝の追い切りの雰囲気は?)
「とても良い感じでした。彼女の状態は良さそうです。時計は出ましたけど、彼女にとっては軽い追い切りでした。バランスやフットワークが良かったです。追い切りが終わってからの彼女の呼吸もとても良かったです。だから嬉しかったですし、コンディションがとても良いです」
(先週もルメール騎手が乗って追い切りましたが?)
「その日も良い追い切りでした。彼女の反応がとても良く、エンジンにまだ余裕があったと思いました。もちろんコンディションも段々良くなっていました。今回は休み明けですから、コンディションがまだ100パーセントではないですけど、95パーセントでも大きなチャンスがあります」
(桜花賞、オークスを振り返って)
「最初からアーモンドアイのポテンシャルはとても高いです。桜花賞とオークスで能力を出しました。日本で1番強い牝馬です。もちろん3冠を取りたいです。スムーズなレースだったら、勝てると思いますね」
(この秋、春と比べて成長した点は?)
「あまり変わっていないですね。少しリフレッシュして、筋肉がちょっと大きくなっています。でも同じ馬です(笑)。調教の時はまた乗りやすいですし、するべきことをわかっています。ほとんど完璧な馬ですね」
(京都の2000mのイメージは?)
「少しトリッキーなコースと思いますね。それだけちょっと心配です。ペースがあまり速くなかったら後ろのポジションからでは、ちょっと大変になりますね。直線が短いので好位からの方が良いと思います。もちろん彼女のスタートとレースのペースによります。スタートではちょっと注意しています」
(トリプルクラウンがかかる馬に騎乗する心境は?)
「すごく楽しみです。日曜日には僕のテンションが上がってしまいますが、彼女のポテンシャルがとても高いので、アーモンドアイに乗るのは良い気持ちです」
(最後にファンに向けてメッセージを)
「皆さま、日曜日にアーモンドアイを応援してください。トリプルクラウンを取ることができます。競馬場に来て応援してください。よろしくお願いします」
■国枝調教師
(今朝の坂路での最終追い切りの狙いは?)
「昨日ウッドチップコースで乗りましたが、馬が良くなって充実しているのか踏み込みがずいぶん良くて、後ろ脚を前脚にぶつけるようなところが少し見られました。先週ウッドでやっていますし、前脚をぶつけるようなところがいくらか緩和されるのではと思って、今日は坂路で追い切りました。素晴らしい走りだったと思います」
(49.7秒と速い時計だったが?)
「走りやすかったのもありますし、この馬の能力はやはりすごいものがあるのだと思います」
(無理してその時計を出した感じではない?)
「ほとんど追っていない感じですね」
(桜花賞、オークスと2冠を制した春シーズンについては?)
「期待以上のパフォーマンスをしてくれたと思います」
(オークス後の馬の雰囲気は?)
「それまでにない一杯の競馬をしたので、少しくたびれたかなという感じはしました」
(夏を経て放牧先から帰厩して仕上げの過程での様子は?)
「馬も成長して心身ともに良い感じで戻ってきて、これなら十分行けるなという感じがしました」
(夏を超えて成長したのは具体的にどのあたり?)
「数字的に言えば馬体重が10キロ以上増えていますし、見た目も筋肉がついてきましたね」
(秋華賞もある程度プラス体重での出走に?)
「そうですね、プラスで。ひょっとしたら10キロくらいプラスで行くのではないかと思います」
(京都の内回りの2000mの舞台についてはどんなイメージを?)
「外回りよりはやはり少し先行有利な感じがしますが、アーモンドアイが普通に走ってくれれば何とかなると思います」
(そうなると後は少しの運が向いてくれれば?)
「やはりトラブルが怖いので、競馬なので何があるかわからないですし、そのあたりはもう運だとは思います」
(ルメール騎手とはどんな話を?)
「彼もすごく良い感触を持ってくれているので、話の中ではあまり悪いことは出ないです」
(2010年のアパパネ同様、3冠に挑む馬が出てきたが?)
「そのような素材を預けて頂いてすごく感謝しています。皆さんの期待もヒシヒシと感じますし、私も無事に送り届けたいなと思っております」
(最後に抱負を)
「すごく夢のある走りをしてくれているので、今回もそのような競馬ができればと思っております」
(取材・文:佐々木祥恵)
■ラッキーライラックを管理する松永幹夫調教師【JRA】プリモシーン北村宏騎手「すごく良い状態でレースに臨めそう」/秋華賞共同会見
――春のクラシック二戦は悔しい思いをされたのではないでしょうか?
松永
馬自体はね、調子が良かったと思うんですけど。勝ち馬や上位馬は強かったですね。
――オークスでは盛り返す根性を見せていました。
松永
うーん、もうちょっとやれると思ったんですけどね。多少、馬を気にするところがあったかな、とあのレースに関しては思います。
――春の雪辱を果たしたいですか?
松永
もちろん、なんとか逆転したいなと思っております。
――春シーズンが終わった段階での秋に向けてのプランは?
松永
特にはないんですけどね。秋華賞という京都の内回りで逆転したいな、と思いましたね。
――放牧明けの印象は?
松永
すごくね、大きくなって戻ってきましたんで。いい夏を送れたんじゃないかな、と思っています。
――大きくなった?
松永
牧場にいる時から見ていたんですけど、その時点でかなり全体的にボリュームアップしていたんで。いい状態で(栗東に)戻ってくるだろうな、とは思っていました。
――第一印象は「よし!」という感じですか?
松永
そういう感じですね。
――ローズSは回避し、秋華賞へ直行となったあたりは?
松永
牧場で見ていた時もそうだったんですけど、言われてみればちょっと(脚元に)違和感あるかな、という程度で。大事をとってね、使わなかったんですけど。入厩してからもそういう問題は一切ないです。
――1週前追い切りは凄い動きでしたね。
松永
いつもどおりしっかりやろうということで、やりました。本当にいい動きをしてくれましたね。見ていても“この馬は違うな”と思いましたし、本当に成長を感じましたね。
――パワーは春とは違いますか?
松永
そうですね。乗っている人間(丸内助手)は「さらに成長していますよ」と言っていますので、これは違うのではないかと思っています。
――そして、今朝は最終追い切りが行われました。今日のテーマは?
松永
今日は先週しっかりやっているので「手ごたえを感じながら目一杯ではなくて強め程度でいいぞ」と(追い切りに騎乗した丸内助手に)言ったんですけど。相変わらず、いい動きでしたね。
――前の馬を軽く抜き去っていきましたよね。
松永
はい。騎乗した人間(丸内助手)的には「まだ余裕はありますよ」と言っていたので。理想的な調教ができたのではないかと思います。
――この1週間での変化は?
松永
先週の時点で“いいな”と思っていました。今週はあれでも調整程度。さらに良くなっているのではないかと思います。
――今朝の最終追い切りで松永先生が一番感心したのはどのあたりですか?
松永
やはり取りつくのがすごく速い馬なのでね、それを実戦で出して欲しいなと思いますね。
――その実戦ですが、二冠馬アーモンドアイも出走してきます。相当意識されてるのではないですか?
松永
あまり意識していないですね。自分の競馬に徹して欲しいな、と思いますね。いずれにしても前目で競馬をすると思うので、あまりこう…、集中して走って欲しいですね。
――京都の内回り2000mという舞台については?
松永
最高だと思いますね。やはり前にいく馬が有利なのでスタートを決めて欲しいね。
――枠順も相当大きなウェートを占めてきますかね?
松永
スタートもいい馬なので、あまり大外でなければいいと思います。
――先ほど“逆転”という言葉が出ましたが、それに向けて必要なのは?
松永
やはり立ち回りですね。いい位置は絶対にとって欲しいですね。後ろからではさすがに厳しいと思うので。スタートは決めて欲しいです。
――今まで、そのあたり(スタートを決める)は難なく出来ていた馬ですよね?
松永
ええ、もともとスタートはいい馬なのでね。
――今回は新しいパートナー(北村友一騎手)を迎えることになりますが、作戦は?
松永
まだ話していません。金曜日に乗ってもらおうと思っています。まぁ、乗ったらわかると思います。
――レースへの指示は?
松永
まだしていないです。まぁ、あれこれ言っても。そこらへんはあれだけ勝っているジョッキーなので任せます。
――秋華賞は松永幹夫さんとしては騎手としても調教師としても勝っているレースです。勝ち慣れていると言っていいですか?
松永
そんなことはないですよ。そうですね、思い出のあるレースには間違いないですね。またそれを勝てるようであれば最高ですね。
――最後に抱負をお願いします。
松永
非常にいい状態でむかえることができると思うので、力を出し切って、最後の三冠目、なんとか勝てるように頑張っていきたいと思います。(取材・文:花岡貴子)
■北村騎手(今朝の追い切りの感触は?)【JRA】サラキア池添学師「すべてが噛み合えばチャンスは十分にある」/秋華賞共同会見
「久々に跨りましたが、ここまでの過程や状況を聞いていましたので、楽しみに乗りました。率直に良い状態で臨めそうだなと思いました」
(追い切りを終えて、陣営とは何か会話をした?)
「追い切りを一緒にした調教助手さんに、追い切りから戻ってくる途中にどんな感触だったかを伝えました。先生とは馬から降りた後に追い切りの内容について、お互いの意見を擦り合わせたところです」
(優勝した前走の関屋記念を振り返って)
「良い条件で依頼をして頂きました。馬のコンディションもすごく良かったので、結果を出せて良かったです」
(追い切りに跨って、関屋記念時と変わった点は?)
「夏と比べると体幹がしっかりして、パワーアップしていました」
(距離延長の今回に向けて、前走では手応えをつかめた?)
「落ち着いていましたので、うまく対応してくれるのではないかと思っています」
(京都の内回り2000mのコースについては?)
「うまくスタートをして、流れに乗せたいですね」
(この馬のどういった面を引き出したい?)
「競馬が上手な馬なので、リズム良く運んで終いの脚を生かしたいと思います」
(最後の1冠にこの馬と臨む心境は?)
「今日追い切りに乗ってみて、とても楽しみにレースに向かえるという感触を持っています」
(最後に秋華賞に挑む抱負を)
「すごく良い状態でレースに臨めそうです。このままの感じで当日競馬を迎えたいですし、力を出せるよう頑張って乗りたいと思います」
■木村調教師
(直線で2着馬に迫られても抜かせなかった関屋記念を振り返って)
「北村さん、さすがだなと思って見ていましたし、(ゴール前では)頑張ってくれと思って見ていました」
(馬体重が増えての出走だったが、それには狙いがあった?)
「厩舎に戻ってきた時には馬体重が増えていましたので、別に狙っていたわけではありません」(ステップレースを使わず秋華賞に向かうが?)
「夏しっかり頑張ってもらったので、またもう1回頑張ってGIに向かうのはちょっと可哀想かなと思いました」
(関屋記念後は?)
「ノーザンファーム天栄に移動してしっかり休みを取って、4週間前に厩舎に移動してきてここに至っています」
(牧場から戻ってきた時の印象は?)
「健康そうだなと思いました」
(先週はウッドチップコースで単走での追い切りだったが?)
「基本的にはいつも通りという感じでしょうか。プリモシーンの先週の時点での課題があって、それができるかできないかの確認をしました」
(具体的にその課題とは?)
「普通に道中、自分のリズムで良いフットワークで走ってくれて、直線に向いても真っすぐ走ってくれるのではないかと期待して見ていて、それに応えてくれたのではないかなと思います」
(今日の追い切りの狙いは?)
「北村さんに状態を把握してもらいたかったのと、北村さんに馬は大丈夫ですよということを確認してもらいたいということでした」
(今日の動きは?)
「今日だけではなく、普段の傾向、調教や厩の中など、春にはなかなか点数取れなかったところが最近は点数が取れてきたという、そういう意味では良い方向にいっているのではないかと思います」
(今回初めて挑む2000mについては?)
「今までと違って、ある程度器用に立ち回らないと、なかなか競走に参加するのは厳しいなと思います」
(春のGIではもう少しのところで結果が出なかったが、改めて秋のGIに臨む心境は?)
「馬には1番申し訳ないことをしましたし、騎手にも迷惑をかけました。何より応援してくださっている皆さんを本当にガッカリさせる結果だったのですけど、馬は少しずつ成長してくれて、いろいろなシチュエーションもタフにこなしてくれるような成長を見せてくれているので、少しでも形になればなと思っていますけどね。 それは別にGIだということではないのですが、目の前のレースで少しでも形になって見ている人が喜んでくれればと思っています。あとは北村さんと相談しながらやっていきたいですね」
(取材・文:佐々木祥恵)
――最終追い切りの指示は?
池添 馬の気持ちもだいぶ乗っているので、細かい指示はあまりせずに全体の時計もあまり気にしないように。とりあえず気持ちよく走らせること。それを(追い切りに騎乗している)助手に伝えました。
――単走でのCWでしたが、いかがでしたか?
池添 気持ちよく走っていましたね。途中、ところどころで行きたがる面もあったんですけれども、抑えも効いていましたし、終いの伸びもいい動きだったので良かったと思います。
――終いの伸びで一番、目についた部分は?
池添 助手が少し促しただけでしっかりギアが変わって重心も低くなり、馬の脚の回転も一気に加速していたので良かったなと思いました。
――最終追い切りを終えた段階での満足度は相当なものですか?
池添 そうですね。夏を超えたあたりからしっかりと馬自身、実が入って調整がしやすくなっています。今日の追い切りも満足いくものでした。あと数日、しっかり管理していきたいと思っています。
――春との違いは?
池添 春先、放牧先からすごく膨らんだいい状態で入ってきて、レースに向けてどんどん体が寂しく映ってくるようなところがあったので、その辺を調整しました。カイバ食いも悪くなってくるなど苦労する部分があったんですけれども、夏の競馬前に(栗東に)入れて500万特別を勝ったあたりから、追い切りをやっていっても逆に馬にハリが出てきて実がしっかりと入ったのかな、と思います。
――そこに至るまでの工夫は?
池添 とにかく無理をさせないように。春先もクラシックに出走させたかったんですけれど、あまり数を使って本番でリズムがおかしくなってそのあとの復帰が長引くのも嫌だったので。もともと能力があるのはわかっていたので、馬の成長を妨げないように調整していきました。
――その甲斐あってローズSで権利を獲りました。レースを振り返っていただけますか?
池添 その週の阪神競馬場自体が内目、前目が有利な展開がずっと続いている中で、しっかり外から伸びて2着まで食い込めたのはやっぱり地力強化といいますか。しっかりとレースが出来るようになってきたなと思いました。ずっとスタートに課題のある馬だったのですが、精神的に馬がドッシリしてきました。 それまではゲート内でいつもソワソワしてタイミングが合わなかったりして、出遅れたりしていたのですが、前走は枠の中でもすごく落ち着いていました。開いた瞬間はしっかりと反応して今までで一番自分から出ようとしていました。スタート直後の1、2歩でトモの弱さもあってちょっとバラバラになって遅れはしましたけれども、リズムに乗ってからはスッと取りつけたので。途中まではしっかり伸びてくるだろうなと思って見ていました。
――権利だけではなく内容的な収穫も感じられましたか?
池添 そうですね。
――他にはありますか?
池添 今回、京都の内回りの2000mに変わります。直線が平坦なのはサラキアにとってはプラスに働くのではと思っています。小倉の小回りで自分から動いて強い内容で勝ったので、そのへんも含めて京都の2000はプラスに出るのではと思っています。
――1コーナーまでにいいポジションを取るには?
池添 そうですね。スタートが課題にはなりますけど。そのへん、レースの作戦は騎手と馬に任せています。
――スタートについて何か工夫はされてきましたか?
池添 何もしていないです。精神的に追い込まないようにだけ。デビュー前は結構頑張って練習したのですが、あまりうまくいかなかったというのもあってデビューが遅れてしまいました。これ以上やっても馬を追い込むだけだと思ったので、競馬で慣れていってもらおうということであまりゲート練習はしていないです。
――慣れは出てきましたか?
池添 精神的に落ち着いてきていますし、馬も競馬で走ることが苦しいのではなくて楽しいと思ってきてくれていればいいなと思いますけれど。
――アーモンドアイなどライバル関係はどう思いますか?
池添 強い馬はたくさんいますけれど、アーモンドアイよりも後ろにいたら厳しいだろうと思いますので、さっき仰ったように最初の位置取りというのはすごく大事になると思います。
――最後に抱負を。
池添 ここまで本当にすごく順調に来れています。強い馬がたくさん出てきて一気に厳しいレースになると思いますけれども、すべてが噛み合えばチャンスは十分にあると思っていますので、残り数日、万全の状態で出走できるように管理していきたいと思います。
(取材・文:花岡貴子)
■ラビットランに騎乗予定の和田竜二騎手ディアドラ鞍上ルメール「最後の加速がめっちゃええです」/秋華賞共同会見
――ローズSを振り返ってください。
和田 思っていた以上に鮮やかに勝ってくれました。流れが速くてこの馬に向きましたけど、芝が2回目で競馬自体もまだ半信半疑でした。上手に走ってくれました。改めて能力の高さを感じました。
――中京の500万下から続いての騎乗でした。
和田 芝自体も乗り味が良くて軽い走りをしていたので、走りそうだな、と思っていました。強いですね。あまり乗ったことない乗り味です。楽しみがあります。
――あまり乗ったことのない乗り味、とは?
和田 全身を使って走るんですけど、軽く上にピョンピョン飛んでいる感じです。スピードにもつながるし、余裕のある感じの走りをしているんです。素軽過ぎるくらい。あまり経験ないタイプだったので、こういう馬もいるんだな、と思いました。
――ラビットランの長所は?
和田 決め手となる切れ味がありますね。
――京都の芝2000mとなります。
和田 距離は前半から力が入ってしまうと心配ですね。コース形態が変わってきますが、基本的には先行有利だと思います。ロスのない競馬が出来ればと思います。
――位置取りで意識する部分は?
和田 枠や流れによります。この馬のリズムを壊してまで位置を取るというのはないです。馬と相談しながら、力を出し切って結果を出せれば。
――和田騎手自身、今年(JRA)81勝でリズムもいいのでは?
和田 おかげさまでいい馬に乗せてもらえる機会もありました。大舞台で結果を出したいですね。
――期待のほどは?
和田 芝はまだ2戦でキャリアが浅いので未知な部分もあり、不安も楽しみもありますが、単に乗る部分だけではとても楽しみですね。まだ能力は測り知れないと思うので、どんな条件でもこなしてくれればと思います。
――最後に抱負を。
和田 能力が高い馬です。力を出し切れるように頑張ります。
■ラビットランを管理する角居勝彦調教師
――ローズSを振り返ってください。
角居 強いメンバーの中、ダートからいった馬ですからどれだけやれるのか、という感じでしたね。
――実際に凄い脚で来ましたね。どんな印象でしたか?
角居 そうですね。こんなに走る馬だったのか、という感じです。
――その前の芝のレースではこれくらい走れるという感じはありましたか?
角居 そんな感じはしなかったですね。
――調教について教えてください。10月4日、サロニカと併せて先行、先着という内容でした。
角居 競馬はもう秋に走っているので、どれぐらい重くなっていないか、という確認だけでしたね。いい動きでした。
――5ハロンからラップを速めていく追い切りでしたが?
角居 ちょっと頭が高い走り方をするので、後ろから突かれてどれぐらい我慢できるか、という感じでしたが、ちゃんと上手に走っていたと思います。
――10月9日にも坂路を52.8-12.8で上がっています。
角居 そうですね。思いのほか、時計が速かったのですが。具合が良く、馬場が良かったからだと思います。
――そして今週、今朝の調教の意図は?
角居 もう出来ているので、単走でやりました。
――坂路で時計は56.0-12.8でした。
角居 いい調教だと思います。ちゃんと乗り手の言うことを聞いて上手に走ってきたように思います。
――最後の微調整もうまくいったと?
角居 はい、そうですね。
――ダートでデビューして3戦目までダートでしたが、そのあたりは?
角居 ダートの血統なので、オーナーと相談して決めました。
――そして、芝へということですが?
角居 ダートの1400の混合レースを予定していたのですが除外されて(注:7月23日の中京8レース)芝のほうへ行かざるを得なくなった(注:7月22日の中京12レース)ので。棚からぼたもちですね(苦笑)。
――改めてラビットランの良さは?
角居 スピードが溢れていますし、軽く走れていますし、非常に能力が高いと思います。
――春からの変化、精神面での成長があれば教えてください。
角居 ちょっと線の細い感じがありましたが、この秋、競馬を使いながらドッシリしてきた感があります。ちょうどいい成長を迎えているのかな、と思います。
――秋華賞は京都の芝2000mです。
角居 今までずっと後ろからの競馬だったので小回りではどういう競馬になるかな、という感じはしますが、その分、速く流れてくれるので折り合いは心配しなくていいかな、と思います。
――週末は雨予報ですが?
角居 やってみないとわからないとは思いますが、意外にしっかり走れそうな感じはあります。
――最後にひとこと。
角居 秋、順調にきていますし、また成長している感じはあるので。この秋、一番能力を出せる状態になっているので、しっかりいい競馬をして欲しいな、と思います。
ファンディーナ岩田騎手「馬の能力を信じて頑張ります」/秋華賞共同会見■ディアドラに騎乗予定のクリストフ・ルメール騎手
――先週、追い切りに騎乗し、初めてディアドラに跨りましたね?ディアドラの第一印象を教えてください。
ルメール とても良いです。すごく乗りやすいです。コンディションも大丈夫。馬のフットワークとバランスがとても良かったです。息も合いました。この前(紫苑S)は楽に勝ちました。馬のコンディションは同じくらいか、秋華賞がベストかもしれない。
――この馬のVTRは見ましたか?
ルメール はい。札幌(のHTB賞)では直線で併せましたね(注:ルメール騎手は2着のラヴィエベールに騎乗し、ディアドラと2頭で後続を3馬身半離した)。レースに行っては特に問題ないと思います。エンジンがかかるのにちょっと時間かかりますけど、最後は必ずいい脚を使っています。レースごとに競馬が上手くなっていると思います。オークスの4着も示すようにとても能力があると思います。
――この馬の強みは?
ルメール 最後の加速がめっちゃええです。最後は大きなパワーを使うね。
――秋華賞のレースプランはいかがでしょうか?
ルメール まだレースプランはありません。スタート、ペース、最初のポジションによります。でも、2000mで勝ったことがある馬だから距離はちょうどいいと思います。自在にポジションをとれるように思います。そして、直線を向いたときにいいポジションにいたいです。
――ルメール騎手は秋華賞を勝ちたいですか?
ルメール もちろんです。春はオークスを勝ちました。今回はチャンスはありますが、一番人気ではないでしょう。だから、ノープレッシャーです(笑)。でも、とてもいいチャレンジャーです。もちろん勝ちたいです。
――チャンスの大きさは?
ルメール ミディアム(中くらい)。でも、GIは勝てる馬だと思います。
――最後にひとこと。
ルメール ファンの皆様、秋華賞を見てください。チャンスはあります。よろしくお願いします。
■ディアドラを管理する橋田満調教師
――紫苑S、素晴らしい勝ちっぷりでしたね。
橋田 そうですね。ちょっと外を回ったんですけどね、強かったですね。
――毎回いい勝ちっぷりですね。
橋田 そうですね。騎手の思ったように動かせるというのがこの馬の強みですね。
――夏休みを挟んでから連勝中ですね。
橋田 順調に来れたということでしょう。
――先週の1週前追い切りはいかがでしたか?
橋田 ルメールさんが乗って終いを伸ばすように指示したんですけど。乗り役の指示に従って動いてくれました。
――評価は?
橋田 まぁまぁじゃないでしょうか。
――今朝の追い切りは?
橋田 今朝も「終い追ってきなさい」という指示を出しました。時計は思ったより少し遅かったですが、馬場がちょっと重かったようです。動きは指示を出すとすぐに動ける馬なので、その指示のとおりの動きでしたね。
――今回は上位人気での出走となります。
橋田 だいぶ実績を積んできたのでそうなるのだと思います。まぁ、(勝つ)確率は高まっているかな、と思います。
――桜花賞、オークスはメンバー中、上がり最速でした。
橋田 桜花賞は最後方からでしたからね。オークスはもう少し前でしたね。どちらかというと1600より2000あたりのほうが距離が合っていますね。
――続いて、HTB賞、紫苑Sを選んだ理由は?
橋田 本番(秋華賞)が内回りでコーナー4つですからね。そのあたりを意識したコースや距離のレースを選びました。もうひとつの理由は、(オークス終了時では)賞金的に出られるかどうかわからなかったので出走しました。
――想定どおりの臨戦過程ということでよろしいでしょうか?
橋田 はい、ここまで予定どおりです。
――京都の芝2000メートルという舞台は向いていますか?
橋田 2000mは向いていると思います。小回りがどうかというと、広い馬場のほうが競馬はしやすいと思います。
――道悪はいかがでしょうか?
橋田 天候だけは私たちがどうこうできないので。桜花賞もだいぶ馬場が悪かったですがこなしてくれていますから。一度、もっと悪い馬場のときは走れなかったですけれども。ある程度の道悪であれば大丈夫だと思います。
――この馬のセールスポイントは?
橋田 普段から牝馬のわりに堂々としています。それが競馬にいって余分な力を使わずに済んでいるように思います。
――馬体重はいかがでしょうか?
橋田 ここまで13戦していますが、使いつつ体重も増えています。今回も今までの中で一番体重としては増えていると思います。それがいいのだと思います。
――最後にひとこと。
橋田 3歳牝馬の最後のレースですから、スムーズな競馬をして力を出してほしいですね。
カリビアンゴールド田中勝騎手「力のある馬で挑めるのは最高」/秋華賞共同会見■ファンディーナに騎乗する岩田康誠騎手
――まず、前走のローズSを振り返ってください。
岩田 スムーズなレース展開でした。直線を向いて反応はあったので、上がりでそこから伸びると思ったんですが…。
――本来なら、伸びた?
岩田 そうですね。あれから伸びる馬なんですけどね。
――馬体についてはいかがでしょうか?
岩田 春に比べてひとまわり成長して、馬体が戻ったかな、と思いました。
――先週、今週と追い切りに騎乗されたときの感触は?
岩田 先週の追い切りも反応は良かったです。今週のCWでの追い切りでしっかりと長めから負荷をかけられたと思います。馬場が悪い中、上がりもいい時計が出て良かったです。感触も良かったですし、レースにつながってくれればと思います。
――ひと叩きされて状態はいかがでしょうか?
岩田 息の入りが良くなりましたね。仕上がってくれているんじゃないかと思います。
――京都の芝2000m、内回りでの競馬はいかがでしょうか?
岩田 どういう競馬でもできる馬です。先行力もあります。
――相手関係はいかがでしょうか?
岩田 GI馬もいますし強豪がそろっています。負けないようにレースをしたいなと思います。
――春先には岩田騎手ご自身から「名牝になる器」という声もあがりました。そのあたりは?
岩田 そうですね。すごく力を秘めている馬で最後の一冠にチャレンジできるので、なんとかいいレースをしたいと思います。
――この馬のセールスポイントは?
岩田 瞬発力ですね。本当に素直なレースをするので、力を出し切ったと言えるレースをしたいと思います。
――道悪はいかがでしょうか?
岩田 上手というか、全然こなせるタイプだと思います。
――最後にひとこと。
岩田 ファンディーナとともにチャレンジできるということは嬉しいですし、なんとか馬の能力を信じて頑張ります。
トライアルの紫苑S(GIII)で2着に入って秋華賞出走を決めたカリビアンゴールド(牝3・美浦・小島太)。追い切り後に管理する小島調教師と田中勝春騎手の共同記者会見が行われた。
■小島太調教師
(前走は惜しい競馬だったが?)
「そうですね。うまく行っての勝負だったので、仕方ないですね。1回抜けたので、一瞬勝ったかなと思いましたが、優勝した馬は強かったですね」
(前走後の調整は?)
「函館を使って帰ってきてから、すごく順調です。飼い葉食いも良いですし、窮屈なところも全くなかったので、毎週順調に追い切りを消化してきました」
(今日の追い切りについて)
「かなり控えめに行こうと思っていましたが、力強い動きでしたし、最高のコンディションで持っていけると思います」
(450キロくらいがベスト体重?)
「厩舎にいる時は470キロ近くあるのですけど、レースに行くと極端に減りますね」
(今回は関西圏への輸送になるが、馬体重は?)
「前走と同じくらいの体重だと思います」
(オークスに続いてのGIになるが?)
「オークスは距離が不安だったんですよね。その通り、ちょっと長かったかなという感じでした。今回は守備範囲の距離なので、少しは期待しています。京都競馬場のコース形態も加味して、十分に戦えるレースだと思っております」
(天候が崩れる予報が出ているが、渋った馬場は?)
「体型からすると道悪はあまり良くなさそうだと感じています。ただ道悪を1回経験した時に、勝ったわけではないのですけど、ジョッキーが『道悪は下手ではないですね』と言っていたのが頭に残っているものですから、今の状態なら我慢してくれるのではないかなと思っております」
(元ジョッキーとして、枠順は内外、どのあたりが?)
「できれば内側が良いですね」
(小島調教師は引退まで半年を切ったが?)
「そういう特別な思いはないのですけど、彼女がここのところ急に大人っぽくなってきたので、そこに期待したいと思っております」
(小島調教師自身、ジョッキーのラストシーズン、秋にGIを勝ったが?)
「ジョッキーの時とは別ですから、そのようにはうまくはいきませんよね(笑)」
(そのあたりは田中勝春騎手に任せる?)
「勝春には気楽に乗ってくれということで。プレッシャーがかからないようにですね」
■田中勝春騎手
(共同会見は久しぶり?)
「ご無沙汰していますね(笑)」
(力のある馬でGIに臨む気持ちは?)
「力のある馬で挑めるのは最高ですね」
(前走は大接戦で権利を取ったが?)
「本当は1着を狙ったのですけど、結果は残念でした。負けを反省して、次どう乗ろうかなどいろいろ考えています」
(カリビアンゴールドについて)
「少し繊細なところがありますけど、春先よりも気持がすごく大人になってきているので、今はそれほど気を遣わなくなってきました。春シーズンはちょっと引っ掛かったりして折り合い面で不安なところもありました。気が少し散漫なので、集中力が切れると全く走らなくなってしまいます」
(オークスの敗因は?)
「あの馬なりに良い感じで走れていたと思いますが、あの頃は完成度がまだ少し足りなかったのかもしれませんね」
(今回2000mになるが、適距離は?)
「2000mはこなしてくれると思っています。前走も2000mで良い競馬をしていましたし、大丈夫だと思います。ここのところ惜しい競馬が続いていますし、今回は何とか勝ちたいなと思っています」
(前走後の馬の様子は?)
「先週乗って良い雰囲気で来ていますし、乗った時に安心しました」
(どんなレースを?)
「やはり折り合い重視で、スムーズな競馬をしたいです。これは競馬の基本ですけどね」
(小島調教師は気楽に乗ってほしいと話していたが?)
「伸び伸び乗せてもらっていますよ(笑)」
(小島厩舎にとっても最後の秋シーズンになるが?)
「それもありますし、何とか良い結果を出したいです」
(強いメンバーが揃っているが?)
「相手は強いですけど、この馬も良くなっているので、その辺で何とか頑張ります」
重賞出走経験がないとはいえ、3戦全勝でGIの舞台に臨むリカビトス(牝3・美浦・奥村武)。坂路での最終追い切り後、管理する奥村調教師が共同記者会見に臨んだ。
(まずリカビトスについて)
「若い頃からなかなかバネが良くて非凡な才能を持っていると思っていましたが、体質が弱いところがあって、調教にしても競馬にしても1回1回ダメージがかなり大きく、回復にも時間がかかるので、なかなか競馬を使い込めない馬ですね」
(GIを意識するようになったのは?)
「新馬の勝ち方もかなり良かったのですが、それを強く感じたのは2戦目の平場の500万を勝った時です。500万にしては相当メンバーが揃っていましたし、その時も久々だったので、ジョッキーとは次につながるように終いから脚を伸ばしてどこまで来れるかと話をしていたのですけど、まとめて全部差し切ってくれたので、ちょっとこの馬は…と思いました」
(素質はあるが、成長途上でもある?)
「体はデビュー時からほとんど変わっていません。だいぶ体質は強くなってきているのですが、まだ本気で鍛え上げるというところまではいけていないので、来年、再来年はもっと良くなるのではないかと期待しています」
(前走後のケアは?)
「レース後のダメージは結構あったので、ノーザンファーム天栄さんの方でケアしてもらって、ここまでじっくり時間をとりました。何か加療していくというよりは、時間をかけてきちっと疲れを取るということをまず優先して立ち上げてきました」
(帰厩後は?)
「やはり調教後のダメージはだいぶ楽になってきているので、大人になってきていると感じます」
(今朝の追い切りについて)
「前に行っていた馬のテンが速かったので、前半オーバーペースではあったのですけど、終いまでしっかりした脚取りで走って来れたので、良い内容だったと思います」
(関西への輸送については?)
「やってみないとわからない部分はありますが、デビュー戦で新潟に行った時も体が減ってしまうのではないかとだいぶ心配したわりには、こちらにいる時よりむしろ増えているぐらいでした。精神的な部分ではドシッとしたところがある馬なので、あまり心配はしていません。(馬体重は)あまり大幅に減るようならプラスではないと思うのですけど、410キロ台後半くらいであれば、特に大きな問題ではないと思います」
(スタートも含めてどのようにレースを進めていきたい?)
「スタートはあまり速くはないので、恐らく後ろからの競馬になると思うのですけど、前半急かさずにそれなりに流れてくれるようなメンバー構成ではあるので、一発狙って乗ってもらうように話はします」
(テン乗りになる浜中ジョッキーとは打ち合わせを?)
「京都の2000mのこの秋華賞で、後ろから行って差し切るような内容で勝っているジョッキーですから、よくわかっていると思います」
(週末雨予報が出ているが、馬場については?)
「軽いタッチで走る馬なので、(道悪は)プラスではないと思います」
(師としてもGIの舞台に胸躍るところがあると思うが?)
「やっぱりワクワクします。条件戦ですけど、負けたことのない馬ですからね。元々、春2勝目を挙げた時に、オークスなどいろいろ選択肢があったのですけど、まだ体質の弱さがあって、春のクラシックに間に合わせるには馬が可哀想なところがあったので、早い段階から秋のこのレースを目標にどう戦っていくかを牧場と厩舎とで頭使ってずっと考えてやってきました。
秋華賞の前に紫苑Sを使うのが常識的だと思うのですけど、何度も言っているようにレースのダメージが大きい馬なので、トライアルから秋華賞というのは考えにくかったですし、早い段階で3勝目を挙げておいてここまで時間を取るというプランで来ていました。その通りに来ているので、やはり期待はしますね」
(この馬の末脚同様に、その逆算が今回ピッタリ合うかどうか?)
「そんなに甘くはないと思いますけど、強い相手に胸を借りてどこまで足りるのかを見てみたいと思います」
春にはNHKマイルC(GI)制覇し、夏の札幌のクイーンS(GIII)では古馬を退けて優勝したアエロリット(牝3・美浦・菊沢隆徳)。坂路での追い切りを終え、管理する菊沢調教師の共同記者会見が行われた。
(今朝の追い切りについて)
「先週、結構良い稽古をしていますし、今週は輸送を控えていますので、どちらかというと若干物足りないかなぐらいの感じで仕上げたいなと思っていました。 馬をリラックスさせて北馬場で調整して、それから坂路で追い切りました。坂路では最後2ハロンを集中して走ってくれればいいなという感じでした」
(追い切り後の馬の雰囲気は?)
「馬は本当にリラックスしていまして、坂路を駆け上がった頂上で息も乱れていなくて、平然と歩いていました」
(ここまでは青写真通り?)
「そうですね、十分じゃないかなと思っています」
(夏に1回、北海道で競馬を使った理由は?)
「NHKマイルCを勝った時点では、秋にどのレースを第1目標にするのかはまだ決まっていませんでした。秋に向けて、札幌のクイーンSでコーナー4つと1800mの距離をこなすのであれば秋華賞、こなせないようであればマイル路線、また右回りがあまり良くなかったら東京という選択肢がありまして、それを判断するためにクイーンSを選択しました」
(そのクイーンSは素晴らしい内容だったが?)
「北海道の牧場でも十分乗り込んでいましたし、2週間程度札幌に滞在して、追い切りもすごく良い動きをしていました。この状態でクイーンSに臨んで、どのような結果が出るのか楽しみにしていました」
(馬体重もかなり増えていて?)
「成長分もあると思います。輸送もありませんでしたが、追い切り後の体の増え方は、僕もビックリするような増え方でしたね」
(重め感もなかった?)
「そうですね。負けたら重めのせいにしようとかなと思っていたのですけど(笑)」
(わりと速いペースで先行して、結局そのまま逃げ切ったが?)
「稽古は私が乗っていたので、その時の雰囲気、気合いの感じと枠順を見て、スタートが互角であれば無理せず前に行っても良いですよという話は(ジョッキーに)しました」
(今後のレースでも先行して押し切るという戦法が大きな選択肢になる?)
「距離によっても変わってくると思うのですが、1800m、2000mなら、互角のスタートを切ればあの馬のペースならおのずと前めにいるのかなという気はします」
(クイーンS後はノーザンファーム空港牧場へ、9月14日に美浦に帰厩しているが?)
「クイーンSの疲れ具合をノーザンファーム空港牧場で判断してケアしてもらいました。幸い回復具合がとても早くて、これでしたら十分牧場で立ち上げていって構わないですね、という話をしていました。帰厩に関しては、ある程度関東地方が涼しくなった頃を見計らって、また秋華賞に向けて十分美浦で調整できる期間を設けたいと思いまして、その時期に戻しました」
(帰厩後も順調に)
「そうですね、北海道からの輸送の疲れも2.3日で回復しまして、徐々に段階を踏みながら稽古をしてきたつもりです」
(春とどこか変わった点は?)
「牧場にいる時もしょっちゅう見に行っていたのですけど、その何週間の間でも随分背が高くなったなと。春先と比べて、跨る時に見上げなければならないほど背が伸びましたね。春先は要所、要所で走りたがる面を出していましたが、今はコンタクトが取りやすくなりまして、馬も理解してきていますね」
(前走増えていた馬体重だが、今回は?)
「あまり気にしてはいないのですけど、恐らく今の体重と輸送を考えると、多分マイナス体重で出るとは思います。北海道では輸送もありませんでしたのでね」
(メンバーが揃っている中で、この馬もGIホース、非常に気合いが入ると思うが?)
「2000mですし、人間に気合いが入っても、馬はあまり気合いは入ってほしくないなと思っています。他の馬たちはオークスなりトライアルなり、2000m以上を経験しているわけです。アエロリットはまだ1800mまでで、2000mという初めての距離ということで、期待もありますけど不安もあります」
(レースのイメージは?)
「競馬なので何があるかわかりませんので、体調良く出走させて、この馬のリズムで走れればいいなと思っています」
(あとは横山典弘騎手の感覚で?)
「ジョッキーもデビュー前から乗っていますし、馬の成長具合も感じているでしょう。その辺はジョッキーに任せます」
(横山典弘騎手がダイワスカーレットみたいな馬になってほしいというコメントをしていたようだが?)
「ダイワスカーレットは本当に名牝ですから、ちょっと言い過ぎではないかと思いましたけどね。現場としては冷静に努めたいと思います」
(馬場状態や枠順は?)
「枠順に関しては出てみないとわかりませんし、ジョッキーとも枠順が出てからという話はしています。馬場に関しては、少々雨が降って柔らかい馬場の方が馬のためにもいいかなと思っています」
(最後に一言)
「秋華賞でアエロリットの成長した姿、また力強い走りを見て頂きたいと思いますので、応援よろしくお願いします」
【アエロリット 評価A】【秋華賞馬体診断】リスクラシュー
クロフネ産駒は緩く見せがちな体形の馬が多いなか、当馬は非常にシャープで、締まる部分が締まったバランス型。夏を越してもがっしりとし過ぎず、立ち姿でも柔らかみを感じさせている。
毛色の影響で写真ではくすんで見せるが、肌質自体は春と変わらず薄いつくり。クイーンSからの直行での参戦となるが、ツヤと張りは問題なく、仕上がっている体つきだ。
個人的にはマイル前後が最も合う見立てだが、同世代なら能力でカバーできる範囲。持続性を生かすレーススタイルから内回りの舞台も格好のイメージがわく。(馬サブロー美浦・石堂道生)
〈1週前追い切り診断〉美浦Wで6F80秒5-12秒5(馬なり)。僚馬を大きく追走しながらも、直線は矢のように伸びて好時計をマークした。やればいくらでも動きそうな走りっぷりで、馬体もはち切れんばかりの状態。文句なしだ。
【リスグラシュー 評価A】【秋華賞馬体診断】ディアドラ
ローズSは、デビュー戦と比較しても4キロ増の436キロ。シルエットの全体像は、正直大差はない印象を受ける。
もちろん、今回も腹のラインはシャープだが、あばらを見せながらもトモがパンパンに膨らんでいるのは、間違いなくプラスでしかない。
光沢の問題はあるものの、以前の写真よりは張りツヤも良く、スラッとした中にもメリハリがありバランス自体も良化。ローズSをひと叩きしたことで、心身ともにピリッとしてきたのは強調材料だ。(馬サブロー栗東・吉田順一)
〈1週前追い切り診断〉武豊を背に栗東坂路で4F51秒8-12秒5(G強め)。僚馬に1馬身半先着。力強い脚さばきでグイグイと駆け上がり、ラストまで鋭く伸びた。
【ディアドラ 評価A】【秋華賞馬体診断】ラビットラン
春は強行軍と思えるローテーション。中1週で挑んだオークス1週前は、メリハリを欠き股あたりが少しへこんだシルエット。馬体診断では下降気味の状態と判断したが、結果は中身の濃い4着だった。
これは心身両面でこの馬がタフということを物語っている。北海道→中山のローテは、この時期の3歳牝馬でもこたえそうだが、相変わらずボリューム満点の体つき。とりわけ股部分が膨らみ筋肉の質感は前走以上だ。
京都の二千を考慮すればもう少しシャープさも欲しいが、状態そのものはますます快調だ。(馬サブロー栗東・吉田順一)
〈1週前追い切り診断〉ルメールを背に栗東坂路で4F54秒4-12秒2(G強め)。テンからスムーズに折り合い、ラストはスパッと切れた。一連のいい状態をキープしている。
【ラビットラン 評価B】【秋華賞馬体診断】ファンディーナ
ダートで活躍馬を多く出すタピット産駒。初芝で勝利を飾ったとはいえ、走破時計と中京の舞台を踏まえれば半信半疑だったが、破壊力満点の末脚で前哨戦を制した。
脚長で肩の角度が立ち気味。あまり前肢のストライドが伸びない印象だが、筋肉量は豊富でつなぎも適正だ。トモは奥行きこそあるが、多少臀部(でんぶ)はへこみ気味。しかし、運動量の多い角居厩舎なら週末と来週でしっかりと凝縮してくるはず。前走の状態を維持してくるだろう。(馬サブロー栗東・吉田順一)
〈1週前追い切り診断〉栗東CWで5F66秒6-12秒2(馬なり)。3頭併せから最後はサロニカ(3歳1600万下)と並んで併入。キビキビとしたフットワークで駆け抜け、ゴールを過ぎてからは気合付けにステッキが入った。反動もなく順調で、約2カ月ぶりだった前走より気配は上向いている。
【ファンディーナ 評価B】【秋華賞馬体診断】モズカッチャン
ディープインパクト産駒の大型馬で迫力があり、春同様に前がかなり勝ったシルエット。前走のローズSも22キロ増だったが、デビューから減り続けた馬体重を戻したのが大半だろう。実質的には、10キロ程度の成長分と判断したい。
皐月賞時やローズSに比べると臀部(でんぶ)や股ともにボリュームがあり、その2走よりはいい状態に映る。とはいえ、まだバランス面で良化の余地をかなり残している印象だ。陣営の思惑よりは完成が少し遅れているのは、春のローテが微妙に影響している。(馬サブロー栗東・吉田順一)
〈1週前追い切り診断〉岩田を背に栗東坂路で4F55秒7-12秒4(G強め)。パートナーに2馬身先着。気負うことなくスイスイと駆け上がってきた。ひと叩きされたことで、馬体もすっきりと見せている。
【モズカッチャン 評価B】
春に比べるとキ甲は抜けてきたが、相変わらず頭が高い位置にありトモ高のシルエット。前走のローズSは自己最高体重の482キロだったが、重め感なく仕上がっており、成長を感じさせた。
ただ、この中間はさらにボリュームのあるふっくらとしたフォルムで、トモの丸みもオークスよりは上のイメージだ。週末と来週の追い切りでしっかりと負荷をかけ、筋肉を凝縮させて張りが出てくれば理想の仕上げと言っていいだろう。現時点ではAに近いB評価だ。(馬サブロー栗東・吉田順一)
〈1週前追い切り診断〉栗東坂路で4F56秒3-12秒7(G強め)。テンからスムーズに折り合い、最後まで集中して走れていた。ひと叩きされたことでガス抜きができた印象。